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ELEVATED CITY PHENOMENON

Digital Art Installation in NEWoMan Shinjuku

Concept

エレベーターの発明により、都市の高層化が急速に進んだと言われる。
垂直化された都市の象徴とも言えるエレベーターホールで、摩天楼の中で生きることを表現し再考するインスタレーションを行う。

洗練された人々と充実した情報が溢れる流行の発信地。都市は煌びやかで出会いと発見に満ちた場所。その一方で、都会特有の冷たさや孤独、疎外感を感じることもある。
高度に体系化され管理された社会の中で起こる、無秩序な人々の笑い声、街のネオンライト、路面が雨をはじく音、厨房から排気されるにおい、クラクション...

スマートフォンとラップトップでネットワークに常時接続され、感覚器官としての身体を拡張しつつある私たちは、これら都市の様相を一つの自律的で総体的な “現象” として知覚し始める。バーチャルとリアルの境界も消え、都市という高密度に人の思考や活動の歴史が凝縮された“現象”の中に、自分の存在を認識し直すことができるかもしれない。

Artist

  • 安藤 祐介

    安藤 祐介(建築家)
    YUSUKE ANDO (Architect)

    住宅や商業施設の設計から、アートインスタレーションまで幅広く空間デザインを行う。プログラミングやデジタルファブリケーションなど、テクノロジーを用いた建築設計を得意とする。九州大学芸術工学部卒、OxfordBrookesUniversity大学院修士課程修了、安藤忠雄建築研究所勤務を経て、2017年より安藤祐介建築空間研究所主宰。一級建築士、OBS(国際オリンピック放送機構)建設部門スーパーバイザー、京都芸術大学非常勤講師。

    キラキラした美しさの側面と都会にいる疎外感や寂しさを同時に表現する

    ニュウマン新宿は都会的な洗練された場所であり、女性をターゲットにしているというキラキラした美しさの側面がある。その一方で都会にいる疎外感や寂しさを同時に表現するようなアートがいいのではと考えた。ステンレスとハーフミラーという無機質な見た目になる素材をあえて選び、それらをさまざまな角度で配置することにより表情を変えながら世界を写し込んだり、光を反射したりする、というインスタレーションを提案している。さらにゆっくりと点滅する電飾を組み込んで、街の煌めきやネオンも同時に表現している。

    僕の肩書は建築家であり、アーティストではない。それは、自分がやりたいことをやるというより、クライアントの思いや社会的な問題を空間デザインで解決していくことを生業としているということ。また、そこでどんな現象が起きるか?に興味があるので、現象を起こす装置みたいなものを作って、それが空間を変化させていくというような作り方、考え方が好きでずっとやっている。建築=アーキテクチャー(Architecture)は不可算名詞、概念としてあるもの。街という存在、建築という考え方が都市を良くしていく方向につながっていけばいいなと考えている。

    Elevated City Phenomenonは、インスタレーションという空間を楽しむ作品。アンビエントミュージックも組み合わせることで五感を刺激するようなものになればいいな、と考えている。音楽を聴く、アートを見る、光を感じるそういうものが一体的にインプットされることで、楽しんでいただければ。

  • 川﨑 昭

    川﨑 昭(mouse on the keys / 作曲家 / ドラマー)
    AKIRA KAWASAKI (Composer / Drummer)

    2006年インストゥルメンタル・バンドmouse on the keysを結成。フジロックなどの大型野外フェスティバルへの出演、世界15カ国200カ所以上にのぼる海外ツアー、建築家・安藤忠雄とのコラボレーションなど分野や国境を越え、国内外で高い評価を得ている。個人としてもTVCMへの楽曲提供、サポートドラマーとして活躍している。2020年3月以後ソロユニットAQUILA KAWASAKIや新バンドT U K U Rを始動し、勢力的に活動している。

    その人の感性によって果てしない多様な現象を起こす場所

    「商業施設」という消費の象徴とも言える場所ながら、ニュウマン新宿はアートを取り入れるなど大人の女性のサードプレイスを提供しているように感じた。館内に入るとジャングルをイメージするような境界線のない空間の作りにグリーンの演出や音が流れていて、メガシティとも言える新宿の中にあってこの場所は宇宙の「コロニー」のよう。音楽をつくるときにも「境界線がない」ことを意識した。

    2020年以降、新型コロナ禍もあり新しい生き方が問われている。物質的な豊かさから、心の豊かさ、いかに幸せに生きるかに時代が変化している。そう言った変化(コンフォートゾーンから抜け出す)のきっかけ(刺激)を音楽で提供できればと考えている。来場者の方々に快適な空間を提供したい、さらに驚きも感じてほしい。その場に来た方が楽しいだけでなく、何か違和感、発見を持ち帰ることが、実は快適になると考えている。

    アンビエントミュージックは、粒子や霧のような音楽なので、時間軸が曖昧になります。どのタイミングから聴いていだたいても良い。来る人の体調や心理状態で感じるものは違うはず。そこに、デジタルアート や家具や内装が加わり、そこで感じられるのは「光と音と空間と精神のポリリズム」とも言 える。その人の感性によって果てしない多様な現象を起こす場所。実はこういったことは日 常的に発生しているが、それに改めて気づく場になればうれしい。

Customer's voice

  • 常木敬介さん (ニュウマン新宿店店長)

    断続を連続にしていく。

    常木敬介さん(ニュウマン新宿店店長)

    施設の価値を高めるためにエレベータホールのような共有空間に利便性を高める工夫やベンチ設置などを整備してきたが、施設内の空間にどこか断続的な要素がこれまで多かった。今回のアートを活用したリニューアルを通じて、「空間」を全体で感じられるようになった。

    スペースとして大きい、小さいに関わらず、今まで人があまり使っていなかった場所で、人が時間を費やす、ということが大きな変化。

    お客様の印象に残り、同じ価値観をもった人同士のつながりや、居心地の良さを追求し、五感に訴えかけ、「また来たい」と思ってもらえる施設でいられるよう、新しさを提供し続けていきたい。

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